今日のコラム プロダクションIG展、石川久光氏の講話

 石川久光氏の講話を聞く前に、家族の姿を見れた。待機室へ向かう前に、写真を撮っていたので、気づいた。
 講話は、石川久光氏一人が、ただ我々に向かって話した。
なお、この再現は、メモと余の記憶による再現であるので一部、創作などがある。

 本日は、プロダクションIG展に来ていただき、ありがとうございます。
今回は、一家族、客として、この展示会を見にきました。何か、貢献できないかと思い、この講話を開催することになりました。今回はイノセンスがこのあと上映されるこということで、イノセンスのことやIGのことを、短い時間ですが、話したいと思います。
 イノセンスは、押井守に好き勝手に作らせた作品で、巷で難しい難しいと言われます。イノセンスが難しいといわれるのは、引用がひとつだと思うんですが、2030年というのは、おそらくみんなが外部記憶を保有している時代なんです。ですから、外部記憶から読み込んで哲学的なことを話すのではないだろうかと思います。今回の台詞では、押井守が好きな言葉ばかり出てきています。たとえば、本編でよく出てくる。孤独に歩め、求めることは少なく、とかいう台詞は、仏陀の言葉の引用。実は、前に続く言葉があって、その後半だけをしゃべっている。聡明な伴侶が得られれば、ともに歩め、得られないなら孤独に歩めって。これは、妻。もしくは夫に出会うことが一番幸せだといっていると思います。
 今回監督は、世の中が電脳化されていて、人との交流がインターフェイスを介して行っている。たとえば、メールとか。直接的な会話がなくなってきている。監督は、結局はデジタルなものでも、アナログがよいと言っているんです。
 イノセンスは、難しい映画ですが、噛めば噛むほど味が出てくる映画です。色々ありますが、ガイノイドの製造シーンが最初にあるんですが、瞳の中に映っているものがあるんでね。監督は10回見ればわかりやすいといっていますが、今回のIG展を回っていて、写っているシーンがありました。本当に今回の展示会では色々資料を集めて、展示して頂いた。瞳の中身が見れなかった人は、もう一度展示を見たらわかるかもしれない。IG展をみるとああこれかと聞くかもしれない。
 今回はお客としてきた。でもIG展などを盛大にやっていただく中、何か貢献をすることを考えていたら、講演が決まった。イノセンスは語るより、見るのが一番。IGにイノセンスが貢献してくれた。今、テニスの王子さまをうちでやって公開しているんですが、スタッフからは、何で石川は、こんなこびたものを作るんだと言われた。テニスの王子様は好き勝手に作った。IGが作るとこういう風になるというのが良く出ている。夏に60分ぐらいの映画を作る予定もあります。押井ファンがまったく違うジャンルです。イノセンスの後こういう作品を作れたのは2つ理由があります。イノセンスがヒットしていれば!王子と映画は作らなかった。もうひとつは、女性ファンの存在です。
 女性ファンの存在に気づかせてくれたのは、押井守の戦略論であった。監督は、きちっとIGのことを考えてくれている。押井守はすごいなと思います。テニスの王子様とクランプ作品を作らせてくれる押井さんに感謝したい。また、押井さんは妥協しないというかスケールが高い。職人的なところやコミュニケーションしているところがすごい。アニメ業界では見た目がすごくなくても、すごい人が多い。他の業種でも当てはまるが、人間的な魅力がある。押井守の周りの集まるスタッフは異なる作品を作るときもある。日本だけでなく世界を意識できている。作業してるうときは、狂っているというか、のめりこんでいる姿。でも、そういう人間がいて、押井守監督の中心にして、10年15年。IGは押井守の作りたい作品を作ることができる作品を作ってきた。パトレイバーのときは押井監督の2割のものをIGで作ることができた。イノセンスのとき、監督はスタッフに助けられたといっている。ここまでこれたのは、スタッフの進歩と監督の我慢のおげである。
 あと、本日集まる人はもっと高齢かとおもていました。40とか50とか60。すごく若い方や女性も多い。本当に光栄に思う。女性の美って、10代とか20代とか言われるが、40代からが美しさがあるとおもう。本当の美しさは、内から出てくる。内面もそうだが、外面もちょっとしたこころづかいがある。若い人はピークだとは思わないでほしい。イノセンスとかを作っていると、本当の美しさは何かと考えさせてくれる。この映画を見て、伴侶がとなって、見ていると思うことは、素敵なことではないかと思いますので、イノセンスを見ていただいた人は、時だ進む中、美しいというものが、外見だけでないことに気づいてほしい。
 自分のことを思うと、自分は女の子にはもてないと思ってたが、10代よりも今が一番輝いているのでは、歳をとって、経験したことが楽しい。アニメ現場は大変なものというのが、よくいわれるが、今作品を作ることができ、すごく恵まれたのではないかと思っている。映画を見ていただく人に、結婚している人は妻を見る目を変えてほしい。
 あと5分ぐらいありますので、IGのことを少し話したいと思います。IG展を見ていて、歴史の継続がすごいと思った。単発では味わえない、味がある。作品やスタッフにそれを感じる。テニスとイノセンスはまったく違うが、P1の作画をしたひとが、王子の監督をしているんですね。15年経つと、面白いものを作っている。そういうのが生かされていく。IGの一番大切なのは、このにいると燃えるとか気合が入るとか空間の熱意がある。世の中が進化しても、気持ちが変わらないことが大切だと思う。そういうことをIG展を一周して思う。しかし、自分で変わるときはうまく変わることが必要。矛盾していることを言っているが、本当のそれが生きているということである。今が一番良いと思うことが大切だと思う。この後のイノセンスを楽しんでみてください。

以上が石川久光氏の講話のメモから再現した内容である。
時間が30分ということもあるが、全体を通して、話の筋が通っていない部分もある。
その点は、余のメモの不備という点がさらに増しているが、その点は、理解を求める。


 コラム:プロダクションIG展、石川久光氏の講話
 著者:大宇宙拡大大帝国絶対永久皇帝大帝国大元帥★
 THE IMPERIAL BLACKEye 2005 2005.2.20

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