戦国自衛隊1549

 戦国自衛隊はリメイク作品的な性格を持つ。昔に周知であると思うが戦国自衛隊という映画があったのである。1549は、日本独自の歴史的な背景を出来るだけ判りやすくして、世界を狙える作品として作り上げたそうだ。とはいえ、邦画がこの手のジャンル(戦争系や爆発が多用される映画)ではまだまだ勝ち目が無い。
 さて、評論。まず科学設定が古臭い。プラズマでタイムワープというのは使いつくされた手で、斬新なタイムトラベルの手法がほしかった。実験に際し、臨界までエネルギーを注入、爆発(事故、トラブルなどなど)も使い尽くされている。もう少し頑張ってほしいというのが全体的に続き、まだまだだなと思う点が多々あった。何度か使う表現だと思うが、期待して、その期待が想像内の場合、面白くなく、想像を超えた場合面白い。今回は過大な期待を持っていなかったので落胆は少ないほうである。
 しかし、この映画的場(階級不明)や、斉藤(大名の一人)、飯沼(現代に来たやつ)など救出に送り込まれた通称ロメオ隊を除くキャスティングやキャラクターの存在感は非常良かった。的場の最後の言葉は、中々良いし、感動的。斉藤の行動は少しコメディ風で面白い。飯沼は武士という感じが出ていて良い。
 救出部隊であるロメオ隊には不満が多い。的場が好きで来た女とか指揮官のヘボサ、投入兵器の悪さが目立ち余の好評は得られない状態である。先に事故で的場の実験部隊が飛ばされた時の装備は戦車最低2両はあたし、ヘリも対戦車ヘリであった。しかし、救出部隊のロメオ隊は、的場の反乱が予想できたのに、装備が貧弱であった。戦車は一両も無く、全て装甲車的なもの。ヘリもUH-1という歩兵ヘリ。相手になるわけが無い。評価できる点は、その装備の中的場に勝利したこと。(この点は的場の不備が目立つのだが。)や対戦車誘導弾、対空誘導弾の効果的な使用、地元民の効果的使用の3点ぐらいしか上がらない。
 結局のところ、この映画は、個人的につまらなかったという表現しか出来ない。一作1500円で見れるのだが、500円なら見てもいいという気持ちになると思う。

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