バットマン・ビギンズ

 バットマン4的なものと思っていたが、名前を見れば分かるようにビギンズ。始まりをつづった、所謂バットマン0的な映画であった。だが、それは見ているときに気付いた。見る前は全く気付かなかった。斬新なストーリー展開をして、今までもバットマンに無いものを見せるという意味かと思っていた。
 さて、論評。序盤は暗い。何時バットマンが出て来るんだと思うが、我慢。ラストサムライで出てきた日本人、名前を忘れたが、脇役すぎ。あれだけかよと言いたくなる。まあ置いておいて、ビギンズは、バットマンの生まれから活躍を描いている作品であるので、序盤は重く、展開が遅い。少し詰まらないという感じが生まれるが、重要なパートである。
 中盤以降は展開が速く、面白さが加速度的に上昇してゆく。ここで従来のバットマンと異なる点が、ゴードンが市長ではなく、警官であるのだ。そして、ゴードンはかなり活躍するアクティブなキャラクターに変わっている。太ってもいなく痩せている!原作を読んだことが無いので、不明であるし、バットマン1作目で活躍から市長選に立候補、当選という流れが背景的にあったかもしれない。個人的にバットマンの見所は、近未来的兵器、執事アルフレッド、作品全体の暗い雰囲気。の3つである。今回は、過去と在って、ずっと変化が無かったアルフレッドは若返り。007でいうとQではなく、Rが登場。従来のQが最高でRが軽すぎるように、以前のアルフレッドが個人的には良かった。それは、作品を通して、形成されていったキャラクター像があるから、それに異なるキャラクターに成ると、戸惑うのである。
 それは、まあ我慢するとして、バットスーツやバットカーが出来ていく過程、基地を自力で作り上げる過程などはバットマンの始まりを上手くやっている。そして、最後にジョーカー出現という感じに流れをつけて、エンドクールというのはなかなか良い。スターウォーズ エピソード3も上手くエピソード4に繋げている。この点はエピソード3のほうが、スムーズにやっていて、一枚上手だが、バットマンのつなげ方が最悪ということを言っているのではない。スターウォーズのところで書き漏らしたので、ここで書いているだけである。
 バットマン・ビギンズを総評すると、1500円出す価値は十分あったし、眠気を抑えて、見るに十分値した作品であった。

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