この話は、前半と後半が時間軸と逆転している。聞いた話だと、ビデオなどで反対にしてみることで、2回作品を楽しめるということだ。まあそれもあると思うが、この時間差は恐怖の時間である。初号機パイロット碇シンジが初めて実戦を経験し、恐怖した。その恐怖を思い出す時間を描いているのである。
2話は1話から待ち望んだ戦闘である。ATフィールドなど戦闘中に出てくる会話は未知のものが多く、初回視聴者はその意味に興味を引き、数回見たことがあるものは、その台詞の完成度と継続性に感心するのである。個人的に冬月先生の「勝ったな」は名言だと思っている。
また、2話では碇シンジが葛城ミサト作戦部部長と同居することになることが決まる。新しい住が出来、新しい生活が始まるという明示である。途中に第3新東京市が通常体制に移行するシーンがある。ビルが生える様なシーンである。あのシーンには感動する。素晴らしい絵である。人が生きているという様子が描かれない第3新東京市で人々の生活を非日常的な視点から見る場面である。
前半部と後半部の時間軸が逆転しているが、うまくまとまっていて良い話である。