新世紀エヴァンゲリオン 第参話 鳴らない、電話

 よく昔のSFアニメを見ると我々の時代の方が勝っているという技術がある。それは携帯電話である。古いSFアニメは今日の携帯の普及率を読めていないものが多い。ただし、携帯電話が無いから作品の質や内容が悪いということを述べている訳ではない。むしろ普及率が低い昔の作品のほうが今のところおもしろい。
 3話は初めての1話完結型の物語。完結というのは理解してもらえると思うが、敵が出て敵を倒すまでが1話中で収まっているという話である。前半は碇シンジの新しい学校生活を描く。数学の先生がセカンドインパクトの回想にいつも耽っているのが良い。全員がPCで授業しているのは、紙媒体が不足しているからであろうか。まあ正解は、純粋に技術が進歩しただけであろう。ここで、シンジの日常生活が描かれる。友人が出来たり、殴られたりする場面がそれにあたる。
 それが終わった後非現実的な戦闘に入る。初めて第3新東京市が戦闘態勢に移行するシーンが描かれており、第3新東京市の偽装戦闘都市の能力が見れる。だが、EVA以外の通常兵器は冬月先生が言うように税金の無駄遣いであった。
 初めてこの話を見たとき、プログレッシブナイフによる攻撃で鉄粉?を浴びるシーンの美しさに目を取られた。あそこまでオーバーに演出した作品は見たことが無かった。近接兵器の攻撃では、ビームソードなど熱溶解系の兵器を保有するSF兵器が多く、あのような原始的な近接打撃兵器の攻撃は珍しかったからである。
 1話完結型の話であるが、当然全体との継続性があり、新しい問題を次の話に引き継ぐのである。

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