ゲド戦記

 劇場用作品水準外の作画
 まず第一に述べなければならないのが、これが初めて劇場で見たジブリ作品であることだが、本作をジブリ作品と認めることは私には出来かねる。基本的に、ストーリーやキャラクターへの焦点が良ければ、作画について気にしないのだが、本作は酷すぎた。明らかに劇場用作品としての作画レベルに達していない。
 とりわけ、キャラクターへの作画は酷いものがある。アレンの発狂状態の顔はもう少し上手い表現が無いのかと言いたい。途中から、顔をやけどしているテルーの傷をリアルにしないためにキャラクター全体の作画レベルを落としたのかと考えていたが、終盤では腕が飛んで流血するシーンもあるので、残酷性を押さえるためでは無いだろう。クモの部下3人組が城に入ってくるシーンなど、劇場版作画として到底認められるものではない。作画に関しては、室内の背景は要求レベルを満たしているが、そこでキャラクターが動くと差が大きく見え、更に酷く見える。
 まず、髪の細かさと影の厚さを改善してください。
 
 ストーリーに関して
 テルー=ハク、アレン=千。顔無し=クモ。ケド=釜爺(蜘蛛のやつ)。テナー=リン(千の友達)。
 西洋版千と千尋の神隠し。このように考えると、わかりやすい。


 その他建設的意見
 魔法封じされたアレンの剣はデザインがイマイチ(はっきり言って格好悪すぎる)なので再検討した方がよい。
 テルーがテルーの唄を歌うシーンは、伴奏も付けろ。アカペラかよ。
 テルーとアレンが抱擁しているときに富士山頂から雲海と夕焼けを見たようなシーンの挿入するのは急すぎる。
 国王陛下には、近衛兵を付けてあげてください。さらに、廊下に照明も。廊下暗すぎ。
 国王の部下(CV:阪脩)とテルー(CV:手嶌 葵)以外は声を変更した方がよい。
 
 唯一見て良かったと思った部分
 永遠の命を求めるものは、生きることを逃げている人。
 そうであっても、私は求めよう。

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