既読分

24日付け「女王国の城」
25・26日付け「夢水シリーズ」
27日付け「月光ゲーム」「孤島パズル」
 それにしても、「女王国の城」ではカフカの「城」が引用されるが、あの作品のもっとも重要な部分で、「城」という作品が本筋を語らずに本筋を語るという作品という示している筆者絶賛の部分があり、大いに爆笑した。
 のだが、今「上王国の城」をさらりと読み返してみて、見つからなかったので、カフカの「城」から当該部分を引用しておく。

 こうして、Kは、さらに歩き続けた。しかし、道は、長かった。彼の歩いている道は、村の本道なのだが、城山には続いていなかった。ただ近づいていくだけで、近づいたかと思うと、まるでわざととように、まがってしまうのだ。そして、城は遠ざかるわけではなかったが、それ以上に近づきもしないのであった。*1

 読むたびに爆笑する。

*1:カフカ『城』,前田敬作訳,1971,新潮文庫,p23.

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