バケモノの子

 概要
 細田守監督作品の「バケモノの子」を鑑賞し、主観的に評価した。さらに、「映画」の条件について明文化した。


 構成
 1.本映画の主観的評価
 2.映画の条件
 3.映画にまつわる名言紹介


 1.本映画の主観的評価
 サマーウォーズなど「家族愛」について感動を得たい場合は見よ。映画の条件は満たしている筆者推奨作品である。
 
 2.映画の条件
 筆者の求める「映画の条件」とは、映画が本質的に興行品であることを第一に考える。すなわち、娯楽提供者に対して、費用の支払いをし、対価として娯楽を受益することである。シンプルに言えば、「金が払う価値」があるか、ないかが映画の条件のである。それをいかに示す。
 A.監督原作であること。
 B.完結すること。(但し続編があることを明示的にしている場合は除く)
 C.作画・音響が劇場鑑賞に堪えうる水準であること。



 A.監督原作であることは、近年見られるメディアミックスや漫画家や小説家が「映画用」に作っていないシナリオを「無理」に映画化した作品は忌避されるべきだ。
 B.1回の興行に対して対価を支払っている中、その起承転結が1回の興行を完結しないのは、映画作りのセンスがない断言できる。なお、明示的に続編や後編が展開されることがわかっている場合は、その興行への対価として合意ができる。
 C.作画・音響が劇場鑑賞に堪えうる水準であることは、当然である。ABが達成されてなくとも、最低限達成すべき条件である。近年アニメ作品において、劇場用作画ではなく、HD画質のアップコンバートした作品があるが、これは許されない映画である。安価な映画を作ることと、安い映画を作ることは意味が異なる。安い映画を作るんじゃない。


 3.映画にまつわる名言

バトー「そうだ、今度二人で映画でも見に行かねえか?」
草薙「有難う。でも本当に見たい映画は一人で見に行く事にしてるから。」
バトー「じゃあ、それ程見たくない映画は?」
草薙「見ないわ。」
バトー「ふっ、成る程。」
*1

9課鑑識A「あ、少佐、奇遇ですね。こいつは素晴らしいですよ・・・」
草薙「おい!ここを出るぞ!おい!」

神無月「どうだった?」
草薙「確かにいい映画とも言えないくもないわね。でもどんな娯楽も基本的には一過性の物だし、またそうあるべきだわ。始まりも終わりもなく只観客を魅了したまま手放そうとしない映画なんて、それがどんなに素晴らしく思えたとしても害にしかならない。」
神無月「ほお、手厳しいのう。我々観客には戻るべき現実があるとでも言いたいのかね?」
草薙「そうよ。」*2

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