今日のコラム 新シルクロード第2集を観て。

　昨日BS-hi放映された新シルクロード第2集。トルファンとウイグル仏教壁画誓願図が紹介された。誓願図とは、釈迦の前世を描いた15枚の絵である。旧世紀に、列強国家がそれを切り持ち帰り、今はばらばらとなっている。しかし、これは破壊を避けるための手段であったと紹介している。現在。トルファンはイスラム教が大勢を占め、仏教信者は少ない。イスラム教は、偶像崇拝を禁止し、目や口を残すと夜になると、そこから復活し、悪事を働くというのである。その為、多くの遺跡が破壊された。誓願図は、砂で埋もれていた石窟寺院、ベ　ゼクリク千仏洞の第15洞窟で偶然発見された。イスラムの破壊を免れた誓願図の原型は、絶するほど美しかったと伝えられている。発見者ドイツ人探検家ル・コックは、それをベルリンに持ち帰る。が、多くが第二次大戦で消失してしまう。それをデジタル復元する苦労を交えながら、この第2集は、進んでゆく。
　新シルクロードから、観た私にとって、何を言われても、まだ新の方がいいと思っている。とりわけ、音楽がよい。ヨーヨーマ氏の音楽。まずこれが、シルクロードの世界に連れて行ってくれる。また、ハイビジョンなので、映像が美しすぎる。次回が楽しみである。
　誓願図。釈迦の前世を描いたものがたり。その絵はまさに幻の絵である。シルクロードのオアシスとして栄えたトルファン。そこで行き来する西欧や東欧の文化。それが、美しく、表現豊かに主張されている。ほとけの足を汚れから守る釈迦を描いた燃橙仏授記。シルクロード独特の模様。宝相華文。すべてが、うつくしい。
　感動を味わうため、できるだけ、高画質な方法で視聴されることを期待する。
　コラム：新シルクロード第2集を観て。
　著者：大宇宙拡大大帝国絶対永久皇帝大帝国大元帥★
　THE IMPERIAL BLACKEye 2005 2005.2.15