マトリックス リローデット

 土曜日か日曜日か忘れたが、地上波で放映された。マトリックス3部作の2作目である。マトリックスが映画館公開されとき当時映画館で友人とそれを視聴した。ストーリーが難解であり、当時Ghost in The Shellも視聴したことがなかった余に取って全てを理解することは出来なかった。だが、その後マトリックスという映画がもたらした世界への影響は甚だ大きくそのような映画をタイムリーに視聴できたことは良かった。
 また、マトリックスはDVDメディアとして発売された始めての映画(確かそうだった気がする)であり、PS2の発売と会い重なってDVDの普及とPS2の普及が爆発的に広がったことを深く記憶している。さらに、DVDの画質の良さに感動した。
 映画やゲームなので、続編で失敗するものが多い。それは、続編が前作の良さを生かして、新しい魅力的なものを作るという難しさから発生する。映画に於いて、マトリックス三部作はその定義に当てはまる。
 他に稀に続編が悪く、その続編で復活するという例もあるのだが、マトリックスの3作目、レボリューションズはそれにも失敗する。ゲームに於いて成功した例を挙げるとMGSシリーズである。MGSで成功、MGS2で失敗、MGS3で復活した。
 また、2作目が最高で1作目、3作目が失敗の例は、ターミネーターシリーズであろう。1は失敗とはいえないが、2の素晴らしさと比べると到底勝ち目が無い。3が失敗というのは多くで合意することが出来る。
 さて、本作における評価である。2,3回DVDなどで視聴したと思うのだが、ストーリーを追い切れてなかったようだ。管理者やキーメーカーが何者か理解できていなかった。これは3作目を見終わった後、3作目の失望が大きく、1作目、2作目ももはや見返す気力がなくなったことに起因すると思われる。それほど、3作目が我々に与えた失望は大きい。
 スミスが大量に出てくるシーンなどは、公開当時予告で何度も放送され飽きがあったが、それを忘れた今見ると、まあまあかなと思える。特に評価できることは、キーメーカーを奪還したところからキーメーカ死亡までのシーンである。高速道路での戦闘でこれほど面白いものは中々ない。
 だが、本作からマトリックスの評価を落とし始めた理由は、救世主ネオのスーパーマン化であることは事実であろう。なんでもできるというネオが生まれた為に、ストーリーに歪みが出てきたのである。
 例として挙げられるのは、勇者王ガオガイガー最終話近辺の木星戦闘である。あまりに大きすぎる敵をそれも大量に出現させたために、一人ひとりのストーリーが薄くなり、やけくそで敵を殲滅している雰囲気があった。ネオのスーパーマン化はそれに近いものがあるのではないかと感じた。
 だが、今回視聴したことで、マトリックスのストーリーが従来より理解できた。マトリックスの映画の世界では、マトリックスこそが世界であり、ネオやスミスは時たま現れる不具合で、スミスがウィルス、ネオがワクチンとして戦う。それは、如何あがこうとマトリックスの創造者で、神たる管理者には勝てない世界であるのだ。(これが現在の認識。正しいかどうかは知らない。)

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