星を追う子ども

 子どもは、子供と書く派であるが作品タイトルのため、正確な表記を尊重する。
 実は2013年になってから鑑賞した作品である。新年を迎えて、BSデジタル放送(地上波デジタルは低俗な番組が多い)のチャンネルを回していたところ(最近は言わない?)新海誠氏の作品一挙放映なるものがあった。はっきり言ってみたことがあるのは、なんとかの空なんとかの海だけであり、冒頭20分を見逃すという新年1号事故を発生させつつ、朝5時まで鑑賞をした。冒頭20分の焼失は「秒速5センチメートル」の1話であり、本稿であつかう「星を追う子ども」は全編鑑賞できた。(2時30分〜4時?)
 自主製作の「ほしのこえ」はやむを得ないとして、星を追う子どもではスポンサーがついており、そのクオリティは劇場アニメ映画として十分なクオリティであった。その視点で考えると、史上最悪の劇場アニメ映画「ゲド戦記」をすでに超えた。ストーリーは名前の似る「星を継ぐもの」や「星を継ぐ者たち」と異なり、天空の城ラピュタのように青い石を巡って、異世界へ旅立ち、少女が成長するストーリである。若干見たことがあるような風景や既視感があるのだが、一つのアニメ作品として、ストーリー、構成、演出、などあらゆる要素は劇場アニメ映画として独り立ちしており、1度は鑑賞すべき作品である。
 新海誠氏の特徴?である背景の書き込みは大変美しく、魅了した。鉱石ラジオや時代設定、鉄道風景もよくできていた。
 気になったのは、2点。1、明日菜の家が開き戸であったこと。1970年代で一戸建ての家であれば、引き戸が一般的ではないのだろうか。先生の家はアパートなので、開き戸で違和感わない。2.森崎リサ(先生の亡くなった妻)の衣装設定は1970年代なのか?1870年なら理解できるが。
 若干気になるところがあったが、キャッチコピーの言う通り、

キャッチコピーは「少年は憧れ、少女は旅立つ」、「それは、“さよなら”を言うための旅。」*1

 そのとおりの映画であった!気持ちよい。

copy right 大宇宙拡大大帝国建国委員会 2004-2018.