今日のコラム eAT KANAZAWAのレポート

凍結解除後に。
全発言をメモした。出来る限り忠実にしたい。
公開予定:1月30日


 押井守以外の講演は基本的に、省略する。
なお、これらの内容は、筆者のメモと記憶によるものからの再現である。全部とは言わないが、一部や細かい点で相違がある可能性が大いにある。その点は、考慮してほしい。

第一部:児童のデジタル作品の表彰式
これは、市助役が賞の授与を行った、特に何もないのだが、この表彰が終わった後、表彰者の父兄の記念撮影のときに、押井守川井憲次原恵一宮本茂明和電気(各敬称略。以下も略すかも)が、現れた。唯一、公式に撮影を許された場面で、押井守の姿を納めることが出来た。
 続いて、上記の特別賞の授与が行われた。そこでは、原氏と宮本氏が授与した。原氏は、弟を書いた人に賞を挙げた。あげた人は6歳ぐらい。弟は生後12ヶ月ぐらいだと思う。それに対する評論として、原氏は。

パソコンを使うと、色々機能があって、色々出来る。これは何も無しでやっていて、良い。女の子に対して失礼かもしれないが、堂々としていいし、温かみがあった。ぜひ弟シリーズを書いて下さい。(これは、会場に来ていた弟の年齢に気いて発言。)

続いて、宮本氏がロボットの絵を描いた中学生?を表彰。

個性があった。ロボットがそう私に呼びかけていた。それに、窓の外の風景が自然で、あれがいいなとおもった。あれはなんで、あれにしたの?(特に・・・って感じの返答。たぶん、適当にあの絵にしたと創造する。)夕方でロボットをがんばって作り上げたという感じがある。今後も素直に作品を作って欲しい。

次に、明和電気中島信也氏が表彰をする。ギターを引いている絵を書いた人を表彰した。

音楽も出来て、映像も出来きる。2つ両方出来るのがえらい!。音楽だけ、映像だけではなく、2つできれば、2倍儲かる(笑。色々なメディアを使って表現して欲しい。

ここで、第1部終了。10分程度休憩。


 第2部はあまり面白くなかったので、割愛する。内容的には、今年のeATの総合プロデューサー宮田人司氏の自社の活動などの紹介だった。アメコミを多く、見せられたが、余り興味関心は芽生えなかった。唯一気に成ったのは、GDIエクスプローラーテクノロジーとフレリックの考えた技ぐらいか。


 第3部は、名人賞の授与式で、押井守が登場する。まず、始まる前に、ローレライのCMが流れた。これはeAT内で、何度も流れたが、飽きなかった。ちなみに、ローレライの監督。樋口真嗣監督はリアクションが面白い。1分程度の軽い紹介で、席にライトが当たっただけだが、印象深い。その後、押井守氏への名人賞授与が行われた。


浜野保樹氏が司会を務め、第3部が進行してゆく。
浜野氏:

名人賞は、この会場に来ないと挙げれない。押井氏は迷惑かもしれないが。
押井氏は、今まで色々なわがままなことをしても、生きている。運が良い。
わがままを体で表すと押井氏になる。(笑)

浜野氏は押井氏と親睦があり、冗談をこめた皮肉っぽいコメントを今後も繰り広げる。別に、対談集などがあるかも知れない。余が無知なだけかも知れない。続ける。賞状の授与は、前年度の受賞者。宮本氏が勤めた。副賞は、カブリエルの模様が入った、着物だが、でかくて、渡せないので、ここでは、着物に使った友禅染の部分を額に入れて、渡された。個人的に、カブリエルは似ていると思う。ちなみに着物は、金沢21C美術館で展示される。機会を作って、見に行くつもりではある。
ちなみに、この着物を作った人は、

犬のがらを入れたことはなかったので、色々調べました。
資料をこちらからもらって、やりましたが。
かわいらしい子犬と思っていました。
奥さんが、散歩のとききてもらうことをイメージに、しました。

ここで、浜野氏、宮本氏、押井氏、作った人の4者の記念撮影。ただし、プロの人のやつなので、個人では出来なかった。前の餓鬼が携帯で撮影していて、むかついた。映画とか観ているときに携帯を触るやつは消去せねばならない。気が散ってしょうがない。イノセンスのときも、OPでハダリの中の目を写すやつが居た。これも、気分を害した。


 改める。
ここでやっと、押井氏の講演が始まる。司会は浜野氏、押井氏と発見できなかったが会場にひそかに居た石川光久氏。石川氏は最初から出る予定だったが、余が見つけれなかったので驚いたという表現から、上記のひそかという表現を使っている。


以下、対話方式で記載してゆく。
浜野氏

明日、セミナーがあるので、手短にというと怒られるが、
今、この賞をもらって、どうかとか、何かお願いします。

押井氏

先ほど、わがままな人間と過分なお言葉を頂きました。
絶えず我慢しているんですが。
今回は、バセットバウンドのきものを貰いました。現物を見てきましたが、
創造を超えて美しかった。白い帯が似合うと思うが、高くつきそうだ。
金沢には3回来たと思います。一回は金沢工業大学での講演だったと思います。
金沢は雪が綺麗。来るたびに背筋が伸びる。冬の寒さのせいかもしれませんが(笑
賞を貰って、大変感謝しています。けど指で数える程度しか実際貰っていない。
去年も大きな賞が取れるとかなと思ったが、結局だめだったという思いもした。
イノセンスという作品はかつてない苦労をした作品。
評価していただいたとおもう。
となりの石川は共に苦労した。賞を頂ありがとうございます。

浜野氏

イノセンスは明日に開かれるアニー賞にノミネートされている。
イノセンスは4部門。そちらに行く必要があるなか、忙しい中、
金沢に来た。
石川さん、こんな押井さんですがよくつきあってきましたね。

石川氏:

えーと、明日公開のテニスの王子様イノセンスは3年間。王子様は5ヶ月で作りました。
イノセンスが無ければ、テニスの王子様の仕事は請けませんでした。
押井さんは会社の役に立っています。(苦笑い)
イノセンスの赤字が無ければ、テニスの王子様を引き受けなかったということの皮肉。

ここでイノセンスのDVDから予告編が流れた。
浜野氏:

素晴らしいね。明日聴くけど、押井さんは、撮りますよね。
押井さんの中でアニメとはどうなんですか?

押井氏:

映画という形式の中で一番需要が高い。
アニメ映画は、実写映画より、クライアントの影響や資金の影響を受けにくい。
アニメはそれが一番やりやすい。次に特撮がやりやすい。
自分のビジュアルイメージを最も表現しやすい。

浜野氏:

本当はきらいなんでしょ?

押井氏:

アニメは大好き。自分にあっている。
アニメは好きだけど一番嫌いなのは現場。
顔がやだったりね。足の匂いとか、最も嫌い。
イノセンスは長かった分、人間関係とかがきつかった。
アニメの場合は、プロデュサーが必要。
アニメ自体はいい。

浜野氏:

石川さんは、押井さんをどう評価しているんですか。

石川氏:

押井さんの作品以上に、押井守という人間が面白い。
いつか押井守の面白さを超えるような映画一緒に作りたいそれができたら、引退してもいい。
イノセンスではまだまだ出来なかった。

浜野氏:

三大監督(押井、宮崎、大友)といわれているが、ビジネス的には押井さんが一番厳しいのでは
その点はどう?

石川氏:

これながくなっちゃうんですけど。世の中にはお金をためるのが上手い人は多く居る。
けど、押井さんは、使うのが上手い。そういう面ではIGに無くては成らない人物。
IGがちょこちょこ貯めたお金を非常に上手く使ってくれる。(苦笑)

浜野氏:

押井さん、それについては?

押井氏:

自覚はないんだけど。IGには強烈なダメージを与えているらしい。
けど、先ほど挙げた三人の中では一番俺が、謙虚だと思うよ。
でも無駄にお金は使っていない。とは胸を張って言える。
そうでないと作品は作れない。
石川が考えていることは知らないが。何かあるんだろう。
石川ってやつは、映画より作る人に興味がある人間なんだろうとおもう。
IGはすみやすい。石川プロデュサーの力でアニメーターが碇をIGに下ろす。
石川とは最初、二度と仕事をしないつもりだったが、結局10年間付き合っている。

浜野氏:

ジブチとIGの独自路線はクォリティが非常に高い。
ここまで成長した理由はなに?

押井氏:

金儲けじゃないね。
凝った作品を作るようになった。
石川というキャラクターの存在が大きいと思う。
現場がいやな仕事を取らない。
石川の汗と涙を俺は知らないけど、石川の存在が大きいと思う。
イノセンスの後、テニスの王子様とかEVAとか、ちゃっかりやっているところが
おもしろい。

浜野氏:

色々うわさがあるけど、ジブリでやってほしいといわれたら?

押井氏;

120%やらない。自分の職場じゃない。
2・3回話があったが、やる気はまったく起こらなかった。
相手も、自分を受け入れない。
アニメの現場は職人のわがままで持っている。
この世界の良さであり、悪いところである。
アニメの職場の一種のオートマニズムを無視したことは出来ない。
スタッフは、金などでは動かない。職人の欲求を満たす必要がある。
IGは特にそれが鮮明。監督に厳しいところ。
自分もそういうプレッシャーと戦いながらやっている。
2年間の貴重な時間をお前のために使っているんだから、ちゃんとした作品を作れ
といわれたこともある。やる以上には達成感を求める。
どのへんでおりあいをつけるかが、石川の仕事
僕はどこまでも行くつもりでやる、それが監督の仕事。
プロデュサーは出資者に対して責任を持ち
監督は、お客に対し責任を持つ。
お互い強引なことをしてきたが、わかっている中で付き合ってきた。
そういうところがわがままなのかもしれない。が。

浜野氏:

押井さんにあげた着物。あれは21世紀美術館で展示されます。
あれは実は僕がどんなものになるかみたかった。
石川さん、押井さんに犬のアニメ作らせたら?

石川氏

あのーたぶんで。なでしたっけ。
あ、クィールを押井さんがやらないかと聴いたが、盲導犬はしたくない。
これは押井さんには出来ない。まず押井さんは犬になりたいと思っている。
そこが理解できない。これはね、何がいいたいかというと。
犬になりたい人間に犬を取らせ内容がいいのではと考えている。

浜野氏:

骨折の話していい?
皆さんね、押井さんは、ガブをだっこして、階段から落ちて、骨折した。
犬のために骨折するんだよ。

押井氏:

ちょっとちがうんだけど。実はダニエルが庭に居て、ご飯を持って行こうとして、
階段から落ちて骨折した。カブは、ぎっこりごし。おふろにはいっていたらなった。
別の事件。二つがまじっているとおもう。

浜野氏:

でなんなんですか?

押井氏:

犬について話すと朝になる。
石川の行っていることは正しいと思う。
犬を客観的に見たことがない。犬は何だろ。
最近は自分の体。補完してくれる何か。
体に近いもの。リアルと呼ばれているもの。
犬の映画を観て、感心したことはない。
憤慨したことは多い。
それを、犬は何か見えないと映画は取れない。
人間の何かが足りない。それは色々ある。言葉とか
人間の補完をする犬。
犬が犬でしか出てこない映画は、つまらない。
実は難しい。自分でも良くわからない。
でも、無条件にバゼットハウンドの映画を撮れといわれたら撮る。
プロデュサーが居ない。
企画は出しているが通らない。何度もとめられた。
とめられたほうはよかったのかもしれないが。

浜野氏:

どんな映画になるんですか。
哲学的なことを犬が言うんですか?

押井氏:

いや、何もしない犬なんで、ごろごろしたやつ。

浜野氏:

そういう映画?

押井氏:

そういう映画、でもそれには理由がある。
いずれにしても石川がやらせてくれない。
だから、プロデュサー。
監督のやりたいことの2手先をやらすのがプロデュサー。
けど監督しては憎らしい。
毎日、ののしりあいながら、関係が続いている。

浜野氏:

犬だけでここまで語る。イノセンスそのものですね。すごいですね。
どうやって、石川さんは、押井さんとつきあっているんですか?

石川氏:

そうですね。人間。何でも素直に聞けばよいということではない。
犬の話は何度も聴いているが、抜けている。
右から左にすらーっと
それが大切なのかもしれない。(笑)と思うのと。
押井さんが求める作品を作らせると破滅してしまう。
監督が求める次を作る。監督のやりたいものをやらせるなら、プロデュサーはいらない。

浜野氏:

GISとかパトの成功があるけど、色々大変だったと思う。
くじけてもやめない理由は?

押井氏:

うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
つらかった時期、やめようと思ったことがまずない。
映画を作ることが最も楽しい。なのでやめるつもりはない。
どの監督もそういうと思う。
しかし、あせりはある。どの監督もそういう。
成功した作品も多くあるほうだと思うけど。
個人でこれをとるとおもったことはない。
今何をやるか、やらさえてもらえるのか、どうやって周りをごまかそうか。と思ってる。
よく使うのが、聴かれなかったので答えなかった。
なんでこうなったんだといわれても、聴かれてないから答えなかったとごまかす
聴かなかったあんたがわるい。
そんなの繰り返しで今までやってきた。
そんななかでパトレイバーがうれちゃったり、いっぱい波があった。
一貫として、自分がやれる最大限のことをしてきた。
自慢としては、いやな仕事は一回も引き受けなかった。
無理やり自分の好きなものにしてしまった。
こういうことはクリェイトな行為に繋がる、
思うようにならないときどうはんだんするか。
それがクリエィティブな行為だとおもう。

浜野氏:

時間が過ぎて、早くやめろと、袖から言われている。
明日のセミナーもあるので、皆さんよろしく。
最後に川井憲次さんもいるので、ちょっと紹介します。

川井氏が立ち上がって、軽く挨拶をして。終わり。

以上。

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