坊っちゃん

坊っちゃん (角川文庫)

坊っちゃん (角川文庫)

 正直に言うと、夏目漱石の作品のうち読んだことがあるのは、吾輩は猫であるだけである。最近暴露したように銀河鉄道の夜と同様に失敗をしないように、読書を進めている。以前松山に向かったとき、坊っちゃん列車に乗った。そして廻りは小説坊っちゃんを題材としたものが在り、お土産もあった。その状態を見れば、坊っちゃんの舞台が四国であることは明らかであった。それもあり、読むことにしてみた。
 うむ、予想していた結末と異なったが、それはそれで面白い。坊っちゃん夏目漱石の人生の若い時期を重ねているそうだ。なるほど、これを読めば、漱石の様子や性格が良く分かる。しかし、あだ名が面白い。現代の人が聞くと古臭い感じがあるが、赤シャツ、狸、マドンナ、などなど良く特徴付けられいる。また、それだけのキャラクターを生み出す能力があったことが認識できるものであった。
 大団円を迎えると思ってたが、中盤から其の様子はなくなってしまったのが予想を反したという内容である。しかし、それはそれで面白かった。

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