Elder Scrolls IV: Oblivion

Elder Scrolls IV: Oblivion (輸入版)

Elder Scrolls IV: Oblivion (輸入版)

 アブストラクト
 先日S.T.A.L.K.E.R.を購入した際に、本作Oblivionを購入した。その理由はDEMO版からS.T.A.L.K.E.R.を完全に信頼することが出来なかったからである。そして、某匿名巨大掲示板S.T.A.L.K.E.R.スレッドにて、本作を推薦する声があり、情報収集をした結果、購入を決定した。
 本日は、本作Oblivionについて、GW中に遊び倒した感想を記録したい。


 キーワード
 Oblivion、MOD、日本語化、グラフィック、PCゲーム


 1.製品版購入
 アブストラクトにて記載したが、ストーカーに対して、全幅の信頼を置けなかったことが、本作購入の理由である。本作はFPSではないのだが、視点としてはFPSに順ずるものとTPSに順ずるものが選択でき、とりわけ大きな問題とはならなかった。また、個人的な許容範囲を述べると、Aim(エイム、射撃照準を目標に合わせること)がマウスで出来ればよいのであって、多少TPSの範囲に入ってもバイオハザード4、MGSのように楽しめる作品はある。
 当然ながら、本作は有志により日本語化され、またMODもこれでもかという量がネット上で提供されており、PCゲームとしては自由度の高いソフトである。これほどカスタマイズできるソフトは、CS:Sぐらいだろう。*1
 RPGということで、それなりに時間を消費することが可能であり、筆者を満たすことが出来ると考え、購入した。その結果、髭と涙と情熱と:近況報告 - livedoor Blog(ブログ)と同じ結論を得ることはコメントを避けたい。

 1.評価-ストーリー(メインクエスト)
 メインクエストの個数的には6つ(不正確)であったと思う。MODを導入していたことによるのか、難易度設定が最も低いことによるのか、メインクエストクリアするのは、それほど難しくは無かった。後章で語るサブクエストを除き、メインクエスト一本で攻めた場合、ワープを使い徒歩移動をしなかった場合想像以上に早く終えることが出来た。
 主人公がメインクエストのそれこそ主人公だと考えていたが、あの結末を用意しているなら、そしてメインクエストだけで本作が終わらないことを考えると、メインクエストにおける主人公の立場は妥当なものである。しかし、振り返ってみると、本作のメインクエストのかかわりかたは、FF12の主人公が主人公と否定されるそれと同じ度合いではなかっただろうか。
閑話休題、メインクエストについては、個人的な感想であるが、短かったという感が強い。ある意味S.T.A.L.K.E.R.のそれより短く感じるかも知れない。これは、サブクエストがあまりに充実しすぎていることが原因だと思う。


 2.評価-サブクエス
 サブクエスト。このように分類分けしたが、本作のサブクエストは尋常ではない。サブクエストをさらに分類分けする必要がある。最もOblivionwikiでは別の分け方をしているが。サブクエストは、都市住人によるクエスト、ギルド(同業者)によるクエスト、神像クエス*2がある。
 これらのサブクエスト(本感想記録ではメインクエスト以外のクエストをサブクエストと呼ぶ)をすべて個別に評価する時間が無いので、抜粋して評価したい。サブクエストであるが中にはかなり込み入ったものがあり、メインクエストの1つ分に相当する。
 
 2.2評価-都市住人によるクエス
 世界には、8つの都市がある。そのうち7つで3つ以上の都市住民によるクエストが用意されている。これらの発生用件や詳細はOblivionwikiを見てほしいが、基本的にこちらが住人に話す、または条件(フラグ)が立った場合に相手から接触する場合がある。
 帝都(ImperialCity)以外の都市住人サブクエストは概ね体験したつもりである。都市住人サブクエストに各都市で「住宅」を購入するものがある。中には呪われている家があり、このクエストは初めて行ったとき、設定の深さを感じた。
 都市住人によるクエストは、報酬が少なく、苦労の割には…と思うことがあるが、この世界の現実的な任務(クエスト)であり、作りこみに深さを感じる部分である。


 2.3評価-ギルドによるクエス
 これも一まとめとはいかない。何せ、この世界には4つのギルドが存在し、それらのギルドはメインクエスト並みに時間を使うからである。4つのギルドとは、戦士ギルド、魔法ギルド、盗賊ギルド、そして暗殺(アサシン)ギルドである。4つのギルドの中で、最も筆者が楽しんだギルドは暗殺ギルドである。当然世界に存在するNPCを暗殺することがギルドの任務である。暗殺クエストはまさにアサシンになれるクエストが用意され、単なる暗殺から殺害方法を指定されたクエストがあったりと、ひとつ暗殺といっても醍醐味がある。さらに暗殺ギルドのみほかのギルドとは異なる「面白さ」があり、このギルドのクエストはプレイヤーに、アサシンの楽しみを教えてしまう。
 戦士ギルドや魔法ギルド、盗賊ギルドも確かに楽しいのだが、アサシンほど興奮を覚えるものは無いだろう…。尚それはゲームの中で留めて置くべきことであり、筆者も現実世界でアサシンになるつもりはまったく無い。現実で出来ない事が出来るのが、ゲームなのだから。


 3.グラフィックシステム
 グラフィックはこの手のゲームとしては、最高水準である。特にフィールドマップにてこれだけのグラフィック表現をしながら、負荷(特にロード)が少ないことは評価できる。どこかのゲーム*3はぜひ見習ってほしい。草原の草、岩のフィールドオブジェクトはFF12のフィールドが勝てるレベルではない。
 町についても、テクスチャマッピングが質の高いもので、現実世界にあるそれと近いものが出来つつある。但し筆者の設定(AAなし)のためか、オブジェクトのつなぎ目が見えることがあったのは残念である。
 S.T.A.L.K.E.R.ほどの現実感は無かったが、天候や時間の概念によるエフェクトがあり、これも負荷を感じないレベルであり、同じくどこかのゲーム*4は見習うべきである。
 これはあらゆるRPGが負けているが、キャラクターのグラフィックである。プレイヤーのみならず、NPCまで同じレベルで動作しており、非常に素晴らしい。
 

 4.MOD
 MOD。MODこそ我々がOblivionをPCで遊ぶ1つの理由である。*5MODの多さには驚いた。そして、このゲームの自由度の高さに。このゲームは自由すぎる。そして、それに答えるMODが存在する。
 本作では他のゲームと比べ、導入するMODの数は倍以上である。筆者はMODを8個ほど導入した。最重要なのが日本語化MODである。確かに本作は有志により日本語化されているのだが、あることが理由でそれは不完全である。それは何か。Oblivionのユーザーには説明する必要はあるまい。ゲーム中に存在する「本」である。この本、ただの本ではない。普通のRPGなら本を手に入れても中身を読めることは少ない。Oblivionは違う。すべての本で中身が用意され、時にはゲームマニュアルとして、プレイヤースキル向上のアイテムとして「読む」ことがゲーム中で出来るのである。これは日本語化にとって最も大きな障害であるのだが、Oblivionの現実性を高める1つである。
 さて、日本語化以外のMODを紹介しようと思うが、筆者が行ったように、OblivionとMODで検索すれば、相応しいサイトが見つかる。筆者がコメントせずとも、それらのサイトで既に提供されているので、割愛したい。導入したMODは、それらのサイトが推薦する御三家であったり、BTModなどがあるが、細かくなるので省く。


 5.バトルシステム
 筆者は兼ねてから思うことがある。なぜFPS視点のMMORPGが無いのか。そして、Aimできマウスのクリックに応じて、攻撃が出来るものが無くなったのか。ああ、それこそ郷愁溢れるJunkMetalの記憶である。本作のバトルシステムは、全く持って筆者の要求するものである。まさに、Aimし、マウスをクリックした分殴る、斬る、射る。これこそユーザー入力である。RFオンラインなるMMORPGがあったが、敵を指定し、クリックすると後は自動戦闘である。いったい何が楽しいのだ。全く楽しくない。ゲーム自体何が楽しいのだという意見については、ここでは別としたい。
 バトルシステムとして、ステルス(隠密)活動できることは、面白い。日本語化環境では、「闇討ち」となるのだが、なかなかスリリングである。ついダンジョン内の敵や都市住民を如何に「闇討ち」で、倒すかを考えてしまう。

 
 6.総合感想
 これがどこかのゲームメーカーにより、完全日本語化パッケージが発売された場合、それは、筆者が確実に再購入することを意味する。ネット上でこれこそ日本語化を望む1作だという声があるが、事実である。これは正しい。XBOX360にて日本語化されたものが発売されるようで、そのメーカーにPC版を期待する声があるが、個人的に厳しいと思う。なぜなら、そのメーカーはプラットフォームとしてPCソフトを扱っていないからである。かといって、XBOX360版の場合優れたMODが使用できないことを意味する。個人的にBTmodが使用できないだけでも大きいのだ。
 本作は日本で潜在的マーケティング需要がある。それを満たす企業が現れることを節に期待し、本ゲームの総合感想を締めくくりたい。

*1:CS:Sに関しては、カスタマイズされていない、MODが導入されていないサーバーを探すことのほうが難しい状況がある。

*2:http://vaglem.net/wiki/tes4/index.php?%A5%AF%A5%A8%A5%B9%A5%C8%2F%A5%B5%A5%D6%A5%AF%A5%A8%A5%B9%A5%C8

*3:S.T.A.L.K.E.R.を指す

*4:S.T.A.L.K.E.R.を指す

*5:ほかにグラフィックなどがある。

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