魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 2nd A's(2012.7.14) から、2年と8ヶ月*1ぶりの映像作品のリリースである。魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 2nd A'sの製作や公開決定の時点で、魔法少女リリカルなのはViVidや魔法戦記リリカルなのはforce、魔法少女リリカルなのはinnocent*2といった作品が展開されており、また魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 2nd A'sの半年後に行われたリリカル☆パーティーVにて劇場版第3作*3の製作が決定しており、確実に今後もリリカルなのはサーガの映像作品が展開されることがわかっていた。
それでも2年8ヶ月待つとは思ってはいなかった。まさか、DogDaysがその中で3期を放映するとは思わなかった。DogDaysの製作が決まったとき、これは魔法少女リリカルなのはViVidの試金石だと感じていた。先に紹介した3作品の中でもっとも連載が好調な作品が、次世代系文型格闘魔法少女がアニメ化されると確信していたからである。それだけに、試金石の癖に3期までなるとは予想もしなかった。DogDays2期が決まった時点で魔法少女リリカルなのはの次回映像化がかなり遅れると落胆した。
それだけに、993日ぶりの映像作品は単純にうれしい。ただ作品として今後筆者の期待するフェイトちゃんの活躍が少なくなることが唯一残念である。
感動ポイント
魔法少女リリカルなのは、魔法少女リリカルなのは A's、魔法少女リリカルなのは StrkerS、魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st、魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 2nd A's ははっきり言って「感動大作」である。 魔法少女リリカルなのはは、フェイトちゃんとの出会いで感動する。魔法少女リリカルなのは A'sは、フェイトちゃんとの半年振りの再会に感動する。魔法少女リリカルなのは StrkerSは、聖王ヴィヴィオとのふれあい方に感動する。魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st、魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 2nd A'sはそれぞれTV版と同じ感動ポイントであるが、濃縮率が非常に高く、時間当たりの感動率はTVをはるかに上回る。
さて、魔法少女リリカルなのはViVidは「フェイトママ」と「なのはママ」と「ヴィヴィオ」の家族が絵が描かれている。フェイトちゃんやなのはにとっての「家族」はStrkerSから設定されているが、その中で描かれていたのは、辛い過去から美しい家族愛の世界である。それに対して、魔法少女リリカルなのはViVidについては1話からまったく辛い描写がなく、美しい家族が描かれている。
これこそ平和な状態である。魔法少女リリカルなのはinocent(s)はそういう辛い過去をなくしたスターシステムによって再構築された作品であるが、やはり辛い過去を乗り越えてという状態が感動を生むのであった、魔法少女リリカルなのはViVidは、StrkerSの悲劇を経て生まれた平安である。