映像の世紀 第1集20世紀の幕開け

 天皇皇后両陛下の戦没者慰霊の映像を見て、急に歴史映像が見たくなった。カラーで見る昭和を当初視聴する予定であったが、どうにも見つからない。DVDラックの近くに映像の世紀が目に入った。映像の世紀は12集ある。カラーで見る昭和は前後編の2部。前者は12時間かかり、後者は2時間である。だが、ここでは気にせず久しぶりに映像の世紀を一挙視聴することにする。映像の世紀の素晴らしさなどは、纏めて全編視聴後に記載する。昔簡単な内容を記載したことがあったが、手抜き過ぎる。
 第1集。20世紀の幕開け。実に現代から100年前の映像である。映画自体はルミエール兄弟によって1839年に発明されている。それ故動く映像が残っている。歴史はそれ以前の社会では文字や静止画で残されてきた。だが、この世紀から本格的に動く映像。すなわち動画による記録が始まる。
 英国万国博覧会から始まる本編。この当時の映像を見ると服装の差異が極めて強調して見える。特に女性のドレス姿などは現代において、特定のイベントが起こることが無い限り自然の環境で見ることは稀である。女性の服装の変化などは、見所にひとつであると言える。この姿を見るだけで100年どころか200年前の映像ではと思えてくる。また、ヴィクトリア女王の生前の姿や女王の葬儀に参列する孫のドイツ皇帝ヴィルヘルム2世や同じく孫であるジョージ2世など、戦争と平和の著者トルストイロマノフ王朝の姿などを見れ、改めての視聴であるが衝撃は薄れていない。前後するがニコライ2世の娘、ラスプーチンらしき人物の映像も見れる。
 第1集前半で興味深かったのは、前記の内容であるが、植民地の様子を写した映像も中々のものであった。血の木曜日を写した映像も黒く不気味な感じをさらに強調した。20世紀が始まってまもなく死去したビックマザー。ビクトリア女王。女王の葬式を見て、夏目漱石が聞く。20世紀は不吉に始まった。
 
 後半は、イギリスやロシアと言ったヨーロッパからアメリカへと移る。アメリカの内容である。アメリカの国力の象徴、トニーランドの紹介や喜劇王チャップリンの回想が続く。耳に残るのが、イタリア移民の言葉。アメリカには、黄金で道が舗装されている。しかし、実際に着てみて気付く。黄金で舗装などされていない。まして、通常の舗装すらされていない。そして、道を舗装するのは移民の仕事であると。対し、フォードの成功や大衆文化の紹介、S.ルーズベルトモンロー主義(アメリカの外交姿勢、欧州と大陸の不干渉)の演説は今の力ずく、世界の帝国として覇するアメリカの基礎を作りあえげたものであると感じ取れる。そのときから、アメリカは世界の警察を目指していた。

 そして、最後は第一次世界大戦。勃発の原因となったサラエボでのオーストリア皇太子暗殺事件。皇太子が暗殺される前の映像や生前の映像が紹介される。映像から分析する皇太子暗殺事件ヴィルヘルム2世の出兵へ向けての肉声。戦争の始まる出第1集は終わる。
20世紀と言う戦争の世紀の幕開けであった。

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