電脳コイル 先週分「駅向こうの少年」を見て

 そういえば、先週分の録画を見ずに、今週分を見ていた。昨日の謎解明に左右する問題は無かったが、昨日指摘していたゴーストについて、電脳コイルの設定がわかった。
 電脳コイルでは、魂を認めている。そして、魂が物理世界と仮想世界で一致しなかったとき、魂が分離してしまうようで、分離したときにメガネを外すと戻れなくなるそうだ。そういえば、ハラケンがそのような事態に陥ったとき、ハラケンの伯母はそれに正確に且つ的確に対処していた。
 魂の存在を認めて、物質世界と仮想世界でそれが分離する世界であったのだ。だが、1つだけ疑問がある。この先週分でも再び見られることだが、物理世界と仮想世界との融合度が低い、電脳コイルの世界で、魂が分離してしまうのは問題である。攻殻機動隊であれば、電脳化したすべての人が魂を分離できるぐらいである。
 現実世界に仮想世界を上書きする世界が電脳コイルの世界であり、それを取り外し可能なメガネを通して体験する。このメガネは見る限り、脳神経との直接的な接続は見受けられず、脳に影響を与えるものではない。もし、電脳メガネが装着している人と物理的に神経と接続があるのなら、筆者の心配は無くなる。
 そう考えると、この世界の魂は、物理肉体の器から仮想肉体の器に動き回れるようなものと考えなければならない。そうなると、初めて電脳コイルを論評したときのように、おぞましい世界が浮かび上がる。これと似た考えを披露したアニメとして、エヴァンゲリオンがある。クローン人間綾波レイは死去しても、魂が新しい肉体の器に移され、記憶をなくすものの、再び活動できる。エヴァの世界では、魂はガフの部屋という場所に保存することが出来ると語られている。
 なるほど、電脳コイルは、超自然的現象を認めているのか。それならば、このアニメが進んでゆくとより恐ろしい真実が分ってくるだろう。筆者としては、このような建設的な分析が行われることが、エヴァ以外にも行われてもいいと常日頃考えている。

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