今日のコラム 帝国の研究を読んで

帝国の研究―原理・類型・関係―

帝国の研究―原理・類型・関係―

 2日前から、読み始めた帝国の研究。著作情報などは前日の日記を参照してほしい。久しぶりにハードカバーの文系の本を読んだ。理解度は以前のままであるが、読書速度も以前のまま維持されていたと思う。最近忙しく、読書をする時間が取れなかったが、今後は大帝国活動時間とともに、読書時間というものを設置し、毎週1冊を目標として読破をしたいと決心した。やはり、読書によって、先人が人生をかけて編み出した思想を短期間で自己のものと出来る読書は非常にすばらしい。また、簡単に自分の思想を世界に流布できる本の特性を再度評価したい。
 この文献は、春季大帝国最高幹部直接大会議に備えて、帝国知識、軍事知識を向上すべく為、考案された集中読書計画にとって、購入を決定し、読書に至ったものである。価格は5千円。読み終えて、思うが、価格的にこの文献は2千600円程度が適当であると考える。5千円は少々高い。早めにこのような文献を読書しておくべきだが、財政的に厳しい部分が存在する。集中計画ということで、購入を行ったが、平時に安易に購入を決意することは難しかった為、この時期にこの文献を読む事態になった。
 さて、論点を戻し、帝国の研究という文献の内容について、至極個人的な見解を表明する。この文献で、最も興味関心そして、最大の利益をもたらした部分は、先日表明した第一部である。さらにそれを分割する第一章「帝国とはなにか」である。本書でも述べられていることであるが、そして帝国の研究という文献のレゾンレートルであるが、「帝国」という言葉は、非常に広義な言葉である。例えば、国家体制においてもて、完全に帝国という意味が当てはまらない国家でも帝国と名が付く。だが、われわれは完全な帝国の定義を知らないので、それを分離できないのだ。それを、読者である私は、真摯に理解していた。これ以前に、一冊帝国に関する本を読破したが、それを持っても「帝国」という定義の完全な理解は不可能であった。本書の第一章には、帝国という定義の紹介がなされている。少なくとも5種類の過去の偉人が定義した「帝国」の定義が紹介される。それは、不安定な帝国の概念を自己整理する上で、大きく役立った。特にこの定義とその筆者の解説は、私にとって、大きく参考になった。しかし、未だ帝国がいかなる存在なのか。完全な悟りには至っていない。だが、この第一章は私に新しい帝国概念を享受させ、再び「帝国」の定義の考案に走りだすことが出来た。
さらに同じく第一部を構成する第二章「帝国」の定義を理解する手助けを展開する。歴史的側面から帝国とは何かを追及する。この章も、大きく興味を持った。この2章。たった40ページ程度であるが、この文章を読めただけで、この本に5千円の投資をした価値があると、実感できた。
 しかし、それ以外の論文がその価値を下げた。これは、余が知識的浅さから発生した理解未熟によるもので、数回読書することで改善することだと思う。即ち、これ以外の章は知識的に理解できなかった点が多かったということである。余は文系によっている人間であるが、基本的に勉強は理系に寄っていた。それ故、複雑な世界史の関係は詳しく知らない。特に第二部で頻出する大英帝国中華帝国の詳細な歴史的事実を予備知識なしで、読んだため、イメージが沸かず、理解できなかったと思っている。また、高級文献を進んで読んだ事実が以前にないため、一部用語も理解できなかった点もそれを追いやった。大まかな論点は理解できたが、それ以外に著者が主張したい内容を取り込めなかった可能性がある。だが、この第二部や第三部は、この状況を通しも、第一部の素晴らしさに劣るため、即ち、この本に求めていた自身の知りたい情報で無かった為、それほど気にしていないのが事実である。が、これは今後改善して、真意を理解できるようにしなければならない。
 第三部も第二部と同様に言える。しかし、これらの主張は「帝国」を完全に理解するうえでおそらく必要である。
 結論として、本書は大きく余の「帝国」感を形成する上で役立った。今までに読書した帝国定義を述べている本の中では最も優秀であり、その点においては、これに勝るものは現在ないと自覚している。ただし、これは余の読書数が少ないからそう思い込んでいる可能性がある。今後、原始的国家思想哲学文献と共に、帝国を理解する知識を持つ必要があると考える。最後に、「帝国」の定義を理解したい人は、購入をしたほうがいいが、5千円と100ページの交換は少々厳しいかもしれない。


 コラム:帝国の研究を読んで
 著者:大宇宙拡大大帝国絶対永久皇帝大帝国大元帥★
 THE IMPERIAL BLACKEye 2005.2.18

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